2023年12月9日、いよいよ2日後に今年度の収穫を控えたきんかんのビニールハウスへ
自然豊かな薩摩川内市入来町で、きんかんの栽培と販売を行う、J&Yファームの大里さんにお話を伺いました。
大里さん
いりききんかんは他の産地のものに比べ、酸味が少なく、糖度が高いという特徴があります。というのも、ここ入来町は昼夜の寒暖差が大きくて、今日もお昼は20℃まで気温が上がりましたが、今朝は氷点下で、霜が降りていまいた。この寒暖差もきんかんを甘くする要因の一つなのですが、氷点下になってしまうと、実の中の水分が抜けてしまうので、暖房でハウス内を温めて、温度管理を徹底しています。
また、他の産地では、通常、収穫から出荷までのほとんどの過程に機械が導入されていますが、いりききんかんは収穫時期の見極めからはさみ入れ、選別、袋詰め、出荷までのすべての過程を人の手で行っています。
29歳で脱サラし、0の状態からきんかん農園をスタートさせた大里さん
大里さん
なんといっても、最初はただ教科書通りにやるだけで、実はなっても、味に対して納得がいくものがつくれなかった。やっと自分の納得のいく味にたどり着いた5年目に待ち受けていたのは自然災害。
特に台風や竜巻による被害は甚大で、1年を通して栽培に手間のかかるきんかんをいざ収穫する手前、竜巻にハウスごとやられ、出荷できない状態になったこともありました。
その時はもう、本当に悔しい気持ちでいっぱいでした。
幾度もの試練を乗り越え、今年も一つ一つに思いを込めて、こだわり抜いたキンカンを届ける大里さんがこれから挑戦したいこと
大里さん
今年度、きんかんハウスとは別にぶどうハウスを作りました。
ぶどうは子どもからお年寄りまで幅広い世代の人が好む果物なので、きんかんの収穫ができない夏場にも多くの人に美味しいと思ってもらえるようなぶどうを届けたいです。
まだこれからなので、収穫は約3年後からになりますが…(笑)頑張ります!
最後に、大里さんにとって入来町はどんな街ですか?と伺いました。
私にとって入来町は、「やりがいと生きがいを与えてくれる街」
家族や仲間の支えもあり、きんかんの栽培に情熱をささげてきた大里さん。
入来町の豊かな自然と街を歩けば感じられる温かい人情は、大里さんの新たな挑戦の支えになっているのだと感じました。
- 名称
- J&Yファーム
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