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まちのオト

「遊びこめる環境と、心の安全基地をつくる」社会福祉法人 清流福祉会 入来こども園

まちのあれこれ

今回は、入来麓の近くに所在する「入来こども園」の先生方へお話を伺いました。



社会福祉法人 清流福祉会
幼保連携型認定こども園 入来こども園

1963年 入来町源正寺境内にて入来保育所開園       
1983年 現在地に移転後、社会福祉法人清流福祉会設立
15年ほど前より、こどもの主体性を大切にする運営へ
同法人のさつませんだいこども園を、田崎町に開園

子どもに寄りそい、主体性を育む運営を行っている



先生と子ども達の信頼関係

園にお邪魔すると、笑顔で走ってきてくれる子ども達。
0歳児クラスに足を運ぶと、幼いながらに先生と子ども達の信頼・愛着が育まれている表情が伺えました。

なぜ、こんなに信頼関係が築けているのか?
3~5歳児クラスを担当している、久米先生と豊田先生にお話を伺いました。



乳児期は、お父さん・お母さん以外の大人に接する、初めての場面ということもあり「深く温かな信頼関係を築くこと」を目的として”第二のお母さん”を目指し、育児担当制を取り入れてます。

いつも同じ保育者が、同じ環境で子ども達と共に過ごすことで、安心して過ごしてくれています。

離乳食などのご飯を食べる際も、まずは保育者の膝の上で食べる。そして、安心して食べ始めたことで、また次のステップに進む。
それぞれのペースに合わせて、子ども達も私たちも一緒に成長しています。


この信頼関係があるからこそ、0歳児の子ども達が笑顔で私を迎えてくれたのだなと感じました。


縦のつながりが生まれる、異年齢児保育

3歳から5歳までの子ども達が、同じ保育室で一緒に生活をしています。

異年齢で過ごすことにより、頼り・頼られの関係性が子ども達の中で自然と築かれ、共に成長しています。
「思いやる」「教えてあげる」「憧れる」
このような縦のつながりが生まれることで、子ども達主体の遊びが生まれたり、たくさんの出会いが生まれているようです。


”こども園”といえども、子ども達にとっては立派な社会。
その社会で、どんな学びや経験ができるかを園長先生はじめ先生方で考え、運営されている様子でした。


▲思い思いのコマを作り、夢中で遊ぶ子ども達

子ども達の「心の安全基地」へ

先生方からお話を伺いながら、同じ大人だったら怒ってしまいそうな場面は無いのかしら?と疑問に思い、伺ってみました。


もちろん、状況的に危ない時や、心無い言葉が飛び交った時などは、しっかりと伝えるシーンがあります。
ですが、私たちも子ども達と一緒に遊びを楽しんでいます(笑)。子ども達が発想する遊びが、純粋に楽しいんです!

その発想が生まれる環境づくりとして、大切にしていることもあります。
「子どもとの愛着・信頼の関係づくり、そして心の安全基地へ」いつも保育者が見てくれているという安心感により、遊びの探索が始まり、自分を見つけられるようになる。

そして「子ども達が、遊びこめているか?」という点に気を配っています。


初めて耳にした「遊びこむ」という言葉。
椋園長先生が、教えてくださいました。


子ども達は、遊びたい!という意欲から始まり、遊びの楽しさやおもしろさが深まります。
そして、子どもの主体を大切にしたとき、遊びに集中している際に、大人の都合で遊びを区切ると子ども達は幸せではない状況となります。
その後も、続きの遊びを行うかもしれない・・・などの時は、そのままの状態でつみ木などは置いております。

「 やりたい→やってみる→遊びこんでいる」

子ども達の発する言葉(例:どうやったらできるんだろう?等)を、保育者がよく観察し「一緒に本を探してみる?」など、どんな声掛けをすると遊びこめるか?また、子ども達に伝わるか?など、先生方がも日々学んでいる様子です。


どこまでも発展途中。一人ひとりに合わせた関わりへ

15年前に保育運営を変えようと、試行錯誤を繰り返し、ようやく「今」ができつつあります。


そうお話くださったのは、以前、入来こども園で園長を務められ、今の保育運営の礎を築かれた、同法人”さつま川内こども園”の高山園長先生。


このままでは、大人のための保育園になってしまう・・・そんな想いもあり、何のために保育をしているのか?を、多方面から学び、多くの先生方と共に子ども達の主体性を育む運営を、目指してまいりました。

何か事象が起きた時、基本となる問いかけ「その子にとって、どうなのか?」へ、必ず立ち返ることを共に働く先生方と努めております。

「あなたは、あなたのままでいい」

子ども達が、いろいろな表現をしていいんだという環境づくりが大切だと考えています。
そして、子どもの声に耳を傾ける。
子ども達に、いかに回り道の考えを促し、私たちが一緒に考えることができるか?

一人ひとりがやりたいことを、対話を重ねて寄りそい、側に頼れる大人がいるという環境づくりを、これからも大切にしていきたいです。


みなさん、口をそろえて仰っていたことが「どこまでも発展途中」。
未来の薩摩川内市を、今の子ども達がキラキラと輝いている画が見えてきました。



取材・執筆:Mailer



名称
社会福祉法人 清流福祉会 入来こども園
所在地

〒895-1402

鹿児島県薩摩川内市入来町浦之名7517-3

電話番号
0996-44-2391

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