「失敗は”学び”のもと」有限会社アイセン・学生服リユースshop さくらや薩摩川内店 西村さんご夫妻
今回は「学生服リユースshop さくらや薩摩川内店」を経営されている、西村さんご夫妻へお話を伺いました。
社長 西村愛子さん ・ 会長 西村福吉さん
薩摩川内市出身
有限会社 アイセン 二代目
コロナ禍の際、新たに「学生服リユースshop さくらや薩摩川内店」をスタート
先代の代から、従業員の皆さんが働きやすい環境を構築しており
専門的な縫製だけではなく、お客様の「困った」を解決する、間口の広い縫製工場を目指している
家族と共に、成長する
笑顔でお迎えいただいた、西村さんご夫妻。
これまでの歩みについて、愛子さんにお伺いしました。
父が縫製事業の初代でして。
当時の川内では”竹”が多く採れたこともあり、釣り竿の事業を行っておりました。
その後、父が衣類の商社に勤めていたこともあり「デパートには、ミシンを使っていない店舗は無い」となり、現在に至ります。
もちろん、順風満帆な日々ではなく。
オイルショックや、金融市場により大きく左右される事業です。今日が迎えられていることに、本当に感謝しかありません。
息子が二人おりますが、きっと大変な思いをしたと感じています。
私たちや祖父母が、毎日仕事を忙しくしていることで、息子たちは洗濯物を取り込んだり、学校の準備をしたりと・・・二人とも元気に育ってくれたことに感謝しています。
さらにこんなエピソードもお話しくださいました。
先日、息子から食卓の画像が送られてきました。
そこには、ランチョンマットに並べられた食事。そして、箸置きにお箸を置き、お茶が注がれた湯吞みがありました。
私たちは、言葉で配膳方法などを教えたことはありませんでしたが
恐らく祖母が、食事を用意する際に行っていた配膳を観察して、自然と学んでいたのかもしれません。
他のお店で断られたお客様がくることもしばしば
よくお客様から伺うのは「何件も断られたので、とても助かりました」という言葉です。
例えば、ご自身で洋服のブランドを立ち上げられる方が来店され、遠方から生地やファスナーなどを持参。サンプルを作成されるご依頼など・・・
少し言い方が失礼かもしれませんが、手間がかかるお仕事は誰でも引き受けたくありませんよね?
もちろん、私たちも人間ですのでその思いが無いわけではありません。
ですが、実際にお客様が困っていらっしゃる様子を目の前にすると一緒に解決したくなります(笑)
あーでもない、こーでもないの試行錯誤を繰り返し、無事にお客様へ商品をお渡しできることは、私たちにとっても貴重な経験(学び)なんです。
制服がつなぐお客さまとの出会い
小学校の制服から高校の制服まで並ぶ店内。
ご持参された制服は、買取はもちろんのこと、寄付でお持ちいただく方も多いとか・・・
以前、長い期間、大切に保管されていた制服を、ご持参いただいたお客様がいらっしゃいました。
制服は、お子様やお孫さんの成長とともに過ごした大切な服です。
思いのあるお客様が多いからこそ、この場が、その思いをつなぐ場所になっていることがとても嬉しいです。
進級前の時期は、お直し等でご来店される方も多くいらっしゃいます。
制服の生地は、服の中でも特にしっかりしている生地だからこそ、お直しすることで長く着ていただけます。
信頼のおけるチームをつくる
働かれている皆さんの笑顔がとても素敵で印象的に感じましたが、店舗を運営する中で意識していることを教えてください。
当たり前のことですが・・・
必ず、ミス(間違った縫い方)に気づいた段階で、前の担当のスタッフへ共有するように徹底しています。
このことを伝えないまま、流れ作業で行うと検品の際に、全てやり直しという作業が出てきます。
スタッフ同士が、このミスを伝えることができるように、日頃から全員が密に、コミュニケーションをとっている気がします。
丁寧に一つひとつ。そして、相手を思うコミュニケーションで
これからも、難題あるお直しに向き合い、一生懸命応えるお二人の姿が目に浮かびました。
取材・執筆:Mailer
- 名称
- 有限会社アイセン・学生服リユースshop さくらや薩摩川内店
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